E6-B Flight Computer, Wind Side： 風の計算

今回の参考問題 True Course 212度 Wind 090 @ 16 Knots True Airspeed 90 kts

7. 下部の換算式、Magnetic, Heading, Compass Headingへ換算する方法。
　　　　　　TC -E/+W VAR = MC　 　　MC -L/+R WCA = MH 　　　MH +/- DEV = CH

使い方の説明の下には、色々な計算式が書いてあります。　メーカーによって多少の違いはありますけど、内容は同じです。　
他で説明に作ったページへのリンク

TC -E/+W VAR = MC　　（TH -E/+W VAR = MH）
最初は　TrueからMagneticに換算する式です。 　（写真ではCourseになってますが、Headingでも同じです。 ）

True　に　Variationを足し引きすると　Magneticに変わります。　Variationとは「地軸（地図の北）」　と　「磁石の北」　の違いです。
-E は　VariationがEastなら引き算を、　+W　なら　足し算を、と言う意味です。

今回の問題では　「TC（True Course)　が　２１２度」　と　「TH (Heading)　２０３度」　でした。
そしてChart（右の図）に書かれているVariationが　５°Wですので、足し算を行います。

TC(２１２）　+　５度West　＝　MC ２１７度
TH（２０３）　+　５度West　＝　MH ２０８度となります。

MC -L/+R WCA = MH
次はCourseからHeadingに変える式です。　（一つ前のページの事です）

WCAはWind Correction Angleの略で、希望するコースを飛行したければ、風を計算した角度に機首を向ける必要があり、その角度をWCAと言います。

-L WCAが左の場合は引き算をします。
+R WCAが右の場合は足し算をします。

Courseが212度で、WCAが左に９度の場合は、CourseからWCAを引き算します。
Course　２１２　−　９度　＝　Heading　２０３度

MH +/- DEV = CH
これは　機内に有る無線機などが磁場を乱し、Compassに与える影響を考えた物で、換算したものをCompass Headingと言います。　これはコンパスに付いているCompass Correction Cardと言う物を参考にします。 このコンパスに悪影響を及ぼすのをDeviation (DEV)と言います。

　　

ForとSteerを見ます。　FORは「〜に、〜の為に」と言う意味があります。　Steerは「向ける」と言う意味があります。
「FOR」の方に飛行したければ「Steer」の方向にコンパスが示す様に旋回してね、、、と言う意味です。

例えば：
Heading 300度に向かいたければ、FORで３００を見ます。そして、その下のSteerを見ます。Steerは３０３度なってますので、コンパスが３０３度を向く様に航空機を旋回させます。　この場合でしたらMagnetic Headingは３００度となり、　Compass Headingが３０３度となります。

実際はCompass Correction Cardに書かれたコースばかりではありません。　中間の角度とかが多いので、必要に応じて二つの所を見て、微調整をします。

例えば、上記の図で、Magnetic Headingが０４５度の場合であれば、、、、

FORには045度が無いので、FORで０３０や０６０を見ます。　Steerは　２７と５６です。　０４５は　０３０と０６０のちょうど真ん中ですので、Steerもちょうど真ん中の数値を探し出します。

　　 ０２７　＋　０５６　＝　０８３度
　　 Heading ０４５はちょうど真ん中の数値なので２で割ります。　０８３／２＝０４１．５度　もしくは四捨五入で０４２度となります。