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Icing 着氷

Icingとは航空機に氷が付いてしまう状態です。氷が付くと、航空機の性能が物凄く悪くなります。翼の先端に付くIcingが目立ちますが、もっと他にも影響を及ぼします。

4つの力に影響するIcing 着氷

  • Lift Airfoil、翼型が変形して揚力が激減したり、無くなったりする。
  • Drag ザラザラしていたり、表面積が増えて、空気抵抗が増える。
  • Thrust プロペラに氷が付いて、形が変形するので効率が落ちる。エンジンに空気が行かないので出力も出ない。
  • Weight 氷にも重量が有るので、重量が増える。失速速度が早くなる。 CGの位置も変わってしまう。
  • ちょっと荒めの紙やすり(Sand Paper)程度の霜や着氷(Icing)がLeading Edge(前縁)と翼の上部に付くだけでも、揚力が30%も低下し、抗力が40%増加したと言う試験結果もあります。 飛行機の上昇率は、余分な揚力で決まるので、揚力の30%の低下は致命的です。 また抗力が40%も増えると言う事は、揚力を作り出す、速度の低下でも有り失速速度の増加など、危険が大きく増します。

 

  • Engine 空気取り入れ口が塞がれて、出力が低下する。 前方の空気口が詰まったり、キャブレター内でも起こる時もある。
  • Instrument Pitot TubeやStatic Portに氷が付いて、大気圧が分からなくなる。
  • Landing Gear 動かなくなったり、ブレーキが利かなくなったりする。
  • Control SurfaceやTrim 氷がちょうつがい(Hinge)、ケーブル、隙間に氷が付いて、操縦桿やトリムが動かなくなる。
  • 無線機 アンテナに氷が付いて、電波状況が悪くなる。 最悪、交信不能。
  • 視野 窓に氷が付着して前方や外が見えなく成る。

Icingと聞くとLeading Edgeが思い出されますが、Icingの状態では何処でも同じ様にIcingが発生します。計器や着陸脚、無線機、操縦系統、エンジンにも影響を与える事を忘れないで下さい。キャブレター式のピストンエンジン(C-152/172クラス)では,エンジン系統の内部に発生する、Carburator Icingと言うのもあります。

また駐機している航空機に降り積もる雪や霜も大きな影響を与えます。離陸前には必ず、全ての氷を取り除いて下さい。また寒い日に機体に水が付いていると凍る可能性もあります。Taxiing中に水溜りや泥の中を走った時は要注意です。 

離陸前のRun-UPの点検では、必ず操縦桿が自由に動く事も確認して下さいね。整備不良だけでなく、目に見えない所に氷が付着して動かなくなる場合も有ります。 Taxi(移動)中に水が跳ねるて機体に付き、それが飛行に悪影響を発生する氷になる場合もあります。

 

Icingの問題 : Icingの原因 : Icingの種類 : Supercooled Water 過冷水

 

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