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Propeller (プロペラの航空力学)

Propellerの設計

最もプロペラの効率が良くなるのは、設計者が決める事なんで、私達にはどの状態が良いのかは分かりません。 速度やエンジン出力にもよって最高の状態も変わるので、設計者でも確実な事は分からんでしょう。 ただ言える事は、Fixed-Pitch Propでは設計者が何処に重点を置くかで効率の良い速度やプロペラの角度が決まります。 短距離離陸や急上昇が重要なら、2番から3番の間でプロペラの効率が良くなる様にします。ただこの場合だと、速度が速くなると、最も効率の良いAngle of Attackより小さい角度で飛行する事に成るので、高速での性能が犠牲になります。逆に高速で最も効率を良くしようとすると、プロペラの角度が大きくなります。 そうなると低速では角度(迎え角)が強すぎて、低速ではプロペラの回転数が上がらず、離陸性能が悪くなります。設計者は飛行機の用途等を考えて、もっとも理想的な角度で設計します。

Fixed-Pitchの場合
High Pitch Angle of Attackが大きい 空気抵抗が大きい 回転数が下がる 高速向き 離陸・上昇で長い距離が必要
Low Pitch Angle of Attackが小さい Dragが小さい RPMが上がる 離陸上昇向き

効率の良い巡航が苦手

Thrustの量はこれだけでは分かりません。エンジン出力、回転速度、角度(Angle of Attack)、大気の状態、Airspeedの関係で決まります。 私らパイロットはPOHの性能表を見たりして、飛行計画を立てます。

高速で回転すると推力が増すとは限りません。 回転数が速くても角度が小さいので、推力が増えるとは限らないのです。空回りしてしまうと言うのかな。 またAngle of Attackが大きくても、回転数(速度)が落ちるので最高とも限りません。

その為、Fixed-Pitch Propの場合は離陸や上昇時に効率の良くなる、Climb Propと言うのと、巡航飛行中に効率の良くなるCruise Propなる物を選べる飛行機があったりと、プロペラが準備されている場合もあります。 

最近の飛行機では、エンジン性能が上がってるので、上昇でも巡航でもそれなりの効率が出る様な角度だけの場合が多いです。 (まあ最近と言っても70年以降ですけど) また運用目的やオーナーの判断で既存のプロペラを取り外して特別な角度プロペラを取り付けている場合も有るでしょう。(もちろん、この様な改造ではFAAからの許可が必要です。)

稀にですが、離陸前にGround Adjustable Pitch Propellerと言って、エンジンを始動する前にClimbかCruseかどちらを選べる飛行機が有るそうです。 操縦士が離陸前に角度を選べるそうです。角度を小さくして離陸性能が良い様にするか、大きくして巡航性能を重視するかを選べたそうです。ただ、エンジンを止めるまでPitchは変えられ無いそうでエンジンを停止するまで設置角度は一定でだそうです。 地上でエンジンを止めて調節するしか無かったそうです。ある意味Fixed−Pitch Propellerと同じです。個人的には見た事は無いのですが、今後に増える可能性もあります。 歴史を見ると、他にも色々な種類のシステムが有りましたが、ここでは関係無いでしょう。 私も詳細は知りません。

Fixed-Pitch Propellerは効率良く設計されていますが、全ての速度に対して効率の良い状態とは言えないので、角度が変えられるタイプのプロペラが色々と開発されました。現在ではConstant-Speed Propellerと言うのが、性能の良いComplex Airplaneに使われています。今では操作が簡単なFixed-PitchとこのConstant-Speed Propellerが主流となっています。

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目次

  1. イントロのページ 初めに作っていたイントロ用のページです。 次に行きたい方はここから。
  2. プロペラの航空力学入門編: プロペラの回りでは何が起こってるのか? なぜ、角度を変えた方が良いの? (その
  3. プロペラの構造 Constant Propellerの場合 (その  ・  ・  ・ 
  4. Propeller Governerってなんだ。 (その  ・  ・  ・ ) 
  5. Constant-Speed Prop機の操作方法  (その  ・  ・  ・ ) 
  6. Private Pilot 向け (時間が無い人に。 Fixedだけの人用にと思って作ってます。)
  7. 試して見て 検定です。 定速プロペラ Constant-Speed Propeller
  8. ----- 過去のページ ----- 理解が出来ない! と言われた昔のページ。 今見ると確かに私も理解できない所が多い。

 

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