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VOR: Localizerについて

計器飛行で使う便利な施設です。IFR用ですが、VFRでも信号は使えます。知っていれば便利なので簡単に説明だけしておきます。 計器飛行向けなので、知らなくてもPrivateの試験には出ませんので気にせずに。
(でもあればVFRでも本当に便利ですよ。 Straight-inをする滑走路にあれば凄く助かります。)

Localizer・ローカライザーは一部の大きな滑走路に設置されている場合がありまして、その滑走路の中心線、Centerlineの延長線上に沿って、信号を出しています。 受信機とIndicatorはVORと同じですが、信号が違います。 

ロカライザーアンテナ

これがローカライザーのアンテナで、着陸する滑走路の遠方、Departure Endに設置されています。 滑走路のDeparture Endのアンテナを探すのも方法ですが、A/FDに有無が書かれています。 もし、その空港に行くならローカライザーの周波数をメモしておくのも便利ですよ。

感度もVORよりも良いのが特徴なのと、VORとは違い、Localizerは中心線に対して1本の線しか信号が出ていません。 表示も似ているのですが、信号が一本だけに限定されているので、OBSを何度に選んでも表示は同じです。VOR受信機は自動的にVORとLocalizerと区別しますので、パイロットは周波数を合わせるだけで使う事が出来ます。

Localizerからの信号: 滑走路の中心線に対しての左右の情報を教えてくれます。

VOR Indicatorの中心点が機体の位置で、
針がロカライザー(滑走路の中心線)を表します。

表示機の感度、もしくはロカライザーの基準はApproach Endでの信号の幅が700feetとなっています。滑走路の初めでは350feet中心線から離れると、針が振り切れます。

アンテナDeparture End中心線から350フィート延長線上Full Scaleなる様に調節されています。角度に変換すると、約3〜6度です。

 

注意: ローカライザーでは滑走路の入り口ので距離が基準です。 VORの様に角度は決ってません。

着陸する滑走路にLocalizerがああれば、パイロットの目に滑走路が見えてい無くても、左右だけですが正しく誘導してくれます。

上の図はHonolulu InternationalのRunway 08 LeftのLocalizerです。(111.70 MHz)。

ホノルルにはRuway 4 Right にも別のロカラーザー(110.5MHz)があります。

そしてこの空港には26Leftにも有るのですが地理的に山があってStrgihgt-Inが出来ないので、同じ種類の信号なのですがコースを45度曲げて居るものがあります。中心線とローカライザーの角度差などが大きいのをLDAと言います。 これ以上説明すると計器飛行になるので、ここで辞めておきます。

VORはOmini Rangeと呼ばれ、全ての方向に違う信号電波を出していましたが、Localizerは一本だけです。後はコースの反対側にも信号は出ていますが動きは逆になります。 出ている信号は一本だけなので、OBSは何もしませんし、意味もありません。何度にあわせても表示は同じです。上の図 (HNL 08 L)ならOBSを何度に合わせても、079度のTOとしてVOR Indicatorは表示しようとします。 普通は勘違い防止も兼ねて、OBSはロカライザーの方向にあわせます。 もし飛行機が右に居れば針は左に動きます(左にコースがあるよって意味で)、逆に左に居れば、コースが右にあるので、CDIは右に振れます。

離陸時にもLocalizerは参考に使えます。 飛行機とアンテナ位置で感度は変化しますが、Indicatorはセンターラインが有る方向を示します。また、反対側から入って来る時もBack Courseと言って同じ信号を受信する事が可能です。 ただ、その時は針の動きが左右が反対になるので注意して下さい。 離陸時やMissed Approachの時はBack Courseに入っても左右は同じなのですが、機首の方向が180反対になる方向にアプローチする際は逆になります。 あくまでも、Localizerの信号は一本です。反対側でも受信は可能ですが、信号の方向は1方向だけです。 (FromにセットしてVORに向かって飛ぶのと似た様な事です。)

またLocalizerは基本的に着陸コースに沿って出されているので、横から来るとゴーストの様な偽の信号を受信するので注意して下さい。10マイルまでなら左右35度まで信号の信頼性は保障されています。(18マイルまでなら10度) 真横とかで信号を受信しているようなら、それは偽の信号(False Signal)ですので、その時は信用しないでね。

ILSについて 

Localizerを使うシステムにはILSと言うのが有ります。 これはLocalizerに下降コースを教えてくれるGlide Slope(GS)と言う物が付いています。 これは着陸角度を教えてくれます。次の図は横から見たチャートです。

ILSでは左右の情報としてLocalizerがあり、上下の情報としてGlide Slope(GS)があります。 上の図はGlide Slopeを意味しています。

Indicatorでは横の棒が高さの情報を伝えてくれます。 丸は航空機を示し、針が交差する場所が最適コースを意味します。 実際はLocalizer単独よりもこの上下をしますGS機能があるILSの方がかなり多いです。 I 

ILSにも使えるVORの写真

Preflight中なんで、
誤表示してますが。正しければ、
コースは凄く右でかなり下に
あると示しています。

コース上だけど、ちょっと下。
左から出ている横の針が高さの
情報を教えてくれるGSです。

ちょっとPowerを加えましょう
上記の表示は。。。
コースが右で、GSはやや下に。
丸が航空機を示し、
針が交わっている所がコースです。
良くは無いが。これは普通です。

ここまで来ると、大分と計器飛行向けですけど。。。。。

ILSには他にも距離を表すMarker BeaconやNDBのようなCompass Locatorがあります。 

Compass LocatorはNDBと同じで、出力が弱いだけです。 機内のADFで確認が取れます。 機首が滑走路に向かってるのなら、針が真横に来た時が、グルンと後ろに回った時が通過した瞬間です。

Localizerはコースからの角度は教えてくれるが、滑走路の距離までは分からないので途中で滑走路までに2,3箇所のMarker Beaconってのが有りまして、音と光で距離の情報をパイロットに教えてくれます。それを通過すると「ピー、ピー、ピー」等の音と、パネルのライトが光る用になっており、それで通過を教えてくれます。 空港の上空を飛んでいると、たまにパネルがピカピカ光ったり、ピー、ピーピーなどと音がするのはその為です。上の図では、MMとOMと描かれている所にMarker Beaconがあり、大半の場合はMarkerは二つあります。高度なILSなら3つ有る場合もありますし、稀に0個の所もあります。

また、多くのLocalizerにはDMEが併設されている場合も有りますので。 DME搭載機で飛来するなら、方向に関わらずDMEをセットしておくと便利ですよ。

貴方の空港にLocalizerがあるかな?

一番良い方法は、Terminal Procedureと呼ばれる計器飛行向けのチャート(Approach Plate)を見ます。 その次はAirport/Facility Directory(A/FD)を見ます。下の左の写真はその2つです。 また、飛行には単独では使えないのですが市販されているパイロット・ガイド類の本にも描かれています。このページの一番上の図はTerminal Procudureに出ているApproach Plateの図です。三つ目もその一部です。 Private Pilot ならA/FDを見るのが正しいでしょう。

Localizer/ILSの周波数 例
Airport Runway Frequency
Guam 6 L 110.30
Gillespie 27 R 110.50
Honolulu 08 L 111.70
04 R 110.50
Long Beach 30 110.30
Napa 36L 111.30
Montgomery 28 R 111.70
Oakland 29 108.70
11 111.90
27 R 109.90
San Jose 12R/30L 110.90
Saipan 7 109.90
Torrance 29 R 111.90
福島 1 110.50
大阪・伊丹 32L 110.10
能登 25 108.95

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  16. 計器飛行向け。 ILSやLocalizer等について。 IFR用の施設。Privateの方は参考に。 

 

右の表は適当に周波数を並べました。 間違ってるかも知れないので、実際に使用する前には周波数等を確認してください。多くがILSでLocalizerのみは少ないです。

ローカライザーは参考にはなりますが、Instrument Ratingです。 Private (VFR)な人は参考程度にね。でもStudentでも知っていると便利ですよ。

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